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2010年02月15日(月)

びしゃご 77話  室戸相撲大会編終了  室戸荘

熊 「ガウ! (では・・ワタシが行司をします・・)」

夫 「頼む・・・」


   
  大将と夫の二人は土俵に入り

  腰を落しました


夫 「大将・・では、遠慮無しで行くぜよ!」

大将 「もちろんだ・・」

  そして!


熊(行司) 「ガウ・・ (はっけよい・・)」

夫 「ごく・・ (必ず勝つ・・)」

大将 「ごく・・ (びしゃごのためにも負けられん・・)」

  二人の手は土俵につき!

  相撲開始!

夫 「こうげきあるのみぜよ!」


  夫は激しい張り手を!大将の顔に幾度も!


大将 「うっ!やるな!」

  張り手を受け!大将も強烈な張り手を、夫に!

夫 「うわ! だけど・・まだまだ!!」


  張り手合戦から・・やがて組み合う四つ相撲へ!


夫 「組めば・・足が悪い大将よりワシが有利じゃ!」

大将 「うおおお!」


  なんと!ヒザを怪我してるはずの大将ですが!

  信じられない・・力が!


  体勢は一気に大将有利に!


夫 「どういう事や?なんでこれほどの力が?(汗)」


大将 「夫よ! 鯨漁師の力を見せてやる!」


夫 「ワシもや! 室戸岬の漁師の力を見せてやる!」


  二人の体勢は 互角に!


  しかし・・

  徐々に・・


  夫有利の体勢に!


夫 「うおー!」

大将 「なに? びしゃごの夫のどこに・・こんな力が?」

夫 「火事場のクソ力ぜよ!」


  その一瞬! 夫が大将を投げ飛ばしました!


熊 「ガウ! (勝負あり!勝者!旦那様!)」


夫 「勝った!大将に勝ったぜよ!」

大将 「くそ!負けた!」


   そして・・

   大将が持って来ていたお酒を・・

   夫と大将は飲み交わしてました・・


大将 「夫よ・・負けた・・完敗だ・・」


夫 「いえ・・多分、大将がヒザを怪我して無かったら・・大将が勝ってたと思います♪」


熊 「ガウ! (お二人さん♪もう一杯どうぞ♪」

夫・大将 「悪いな♪」

  熊は夫と大将に お酌しました。

  その時!

  
  草むらから! 熊が3匹!出現!

  熊は大人の熊1匹と子熊2匹・・

夫 「ひいい~!(怯え) 熊じゃ!? これ熊!なんとかしてくれ!」

熊 「ガウ・・ (あなた様・・あの熊は・・ワタシの亭主と・・子供達です・・)」

夫 「そうなのか?」


  熊は熊3匹の元へ・・


熊(嫁) 「ガウ? (どうしたの?なぜ、こんなところに?)」

熊(夫) 「ガウ・・ (どうしたも無いぜよ・・急に巣を出て行くなんて・・。 ワシにも・・この子達にも・・おまんが必要なんじゃ・・」

小熊 「ガウ~! (おかあちゃ~ん!(涙) お腹すいた~(涙))」

熊(嫁) 「・・・。」

熊(夫) 「ガウ! (ワシが悪かった・・おまえをもっと大事にする!この通りだ!)」


  熊(夫)は熊(嫁)に土下座を!


熊(嫁) 「ガウ・・ (じゃ~・・ワタシに毎日、接吻してくれる?愛してくれる?)」

熊(夫) 「ガウ! (もちろんぜよ!)」


熊(嫁) 「ガウン・・ (じゃ~ココで接吻して・・)」

熊(夫) 「ガウ? (ココでか? ・・でも、子供もあそこで人間(夫・大将)も見ているぜよ・・・(恥))

熊(嫁) 「ガオー! (なんですって! ワタシ!この山から出て行っちゃうわよ!(怒))」


   その一瞬! ためらわず熊(夫)は!

   接吻を!


   そして・・

   熊は・・

   びしゃごの夫に一礼して・・

   熊(夫)と子熊達と 幸せそうに何処へ・・

大将 「どうやら・・おぬしは振られたようだな・・」

夫 「熊よ!! ワシより熊の亭主を選んだのか!?」

大将 「一人で山越えは無理だろう?家に帰れ・・」

夫 「・・・。」


   そして・・


  ・・びしゃごの家・・

びしゃごの家


   そこでは・・

   一人でびしゃごが・・


びしゃご 「村中探しても夫は見つからなかった・・まったく!あの人(夫)はドコに行ったのかしら!(怒) まさか・・本当に・・相撲で恥をかいたくらいで・・村家出を・・!」


   びしゃごは 木の皮(食料)をかじりながら・


びしゃご 「まったく・・ワタシを置いて村家出をするなんて・・・。 ワタシがもっと・・夫の事を気遣っていれば・・・・」


   びしゃごの瞳から 涙が・・


   その時・・


   家の戸が・・  開きました


夫 「びしゃご!帰ったぞ!」


びしゃご 「あなた!どこに行ってたんですか!?」


夫 「村家出をしようとしたけど・・。やっぱりワシはこの村も漁師の仕事も・・そして、びしゃごが好きなんで戻って来たぜよ♪ ん?どうしたぜよ?泣いてるのか?」


   びしゃごは涙を拭いて・・


びしゃご 「いえ・・。 あなた・・おかえりなさい♪」

夫 「ただいまぜよ♪」


   

   その頃・・鯨漁の漁場では・・


大将 「みんな!仕事ははかどっているか?」

紀州漁師 「へい!」

漁師A 「大将!もう明日にでも・・鯨漁は出来そうです! ん? どうしたんですか?顔が嬉しそうですね?なにか良いことでも♪」


  大将は鯨舟を見ながら・・


大将 「いや・・ワシにはコレ(鯨漁)しか無いと思ってな・・」


漁師A 「そうですね。」


   大将は海を見ながら・・


大将 「・・・。 (時化(しけ)が晴れそうだ・・明日からは大漁になるだろう・・室戸の食料難もきっとおさまる。 夫よ・・しっかりとびしゃごを支えてやれ・・約束だ・・。」


  


    -相撲大会編終了ー


★次回から「びしゃご家庭菜園編開始!

害敵「たぬき」や「からす」の被害を受ける!びしゃごの畑!

生活のかかっている「びしゃご」と「夫」は!

無事に害敵から! 大根・芋・胡瓜を守ることが・・

できるのか!?

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