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2009年12月14日(月)

びしゃご 69話  室戸荘

 
  
   次は一回戦最後の取り組み!「びしゃごvs夫」


家老 「ほう・・次は、江戸にて日の本一の美女に選ばれた「びしゃご」と・・・ぐ~たら亭主か・・」

24番札所住職 「さすがに・・あのぐ~たら亭主と言えども・・女子のびしゃごには勝てるでしょう・・」


高僧(行司) 「次の対戦は!びしゃごと夫じゃ!」

  二人は土俵へ!

  歓声の100パーセントは「びしゃご」を応援!

観客全て 「びしゃごー!びしゃごー!」

観客全て 「ワシ、あの男(夫)キライや!夫!負けろー!」

びしゃご 「あなた!日ごろのウップンを晴らします!」

夫 「へへへ♪軽くヒネッてやるぜよ♪ それにしても観客の声がやかましいぜよ!(怒)」

  その時・・

  高僧と夫はアイコンタクトを始めました・・


高僧 「・・・。  (夫よ・・ヤルのか?(イカサマ誤審)」

夫 「フッ・・ (モチロンぜよ・・(ニヤ))」

高僧 「・・・。 (妻のびしゃごが相手でもか?)」

夫 「・・・。 (そうぜよ、最近のびしゃごは反抗的じゃ・・ワシは仕事(漁)が忙しいのに・・びしゃごめ・・「水汲み(桶を持って片道2キロ)」も「マキ割り」も「屋根の修理」も「野良仕事(畑仕事)」も「芝刈り」も拒みだしたぜよ・・もちろん今のところは全部、びしゃごにやらしておるが・・。それやから・・びしゃごでも容赦無しや・・)」


高僧 「・・・。 (さようか・・約束の・・米の三分の一・・忘れるなよ・・)」

夫 「・・・。 (約束?そんな約束したか?)」

高僧 「・・・。 (確かに約束した・・おぬしが忘れているだけじゃ・・(真っ赤なウソ)」

夫 「・・・。 (したかの~? したとしても・・三分の一~? 今はもう大将も六助のヨメもいないぜよ・・。 ワシがココで「びしゃご」を倒せば・・あとはもう弱い・・「五助」「おいも」だけじゃ・・。三分の一では割りが合わん・・)」


高僧 「・・・。 (なんじゃと?おぬし・・もしや約束を破る気か・・?)」


夫 「・・・。 (米・・30分の1じゃ・・これ以上は渡せん・・)」

  
   二人のアイコンタクトの空気が・・序々に険悪に・・


高僧 「・・・。 (30分の1じゃと? それだけでは数日で喰ってしまう! うぬぬ・・! 約束を破るとは! おぬしは地獄に落ちるぞ!)」


夫 「・・・。 (地獄が怖くて・・漁師は出来んわい! それにおまん!ワシとびしゃごの猪鍋を一人で全部、喰ったやろうが!)」


高僧 「・・・。 (まったく・・あくどい男じゃ・・10分の1でどうじゃ?」


夫 「・・・。 (あくどい坊さんぜよ!30分の1ぜよ! イヤなら・・一粒も分けんぜよ!」


   その時!!

   なんと!


   土俵の上には家老の姿が・・


家老 「おぬし達(夫・高僧)・・何を企んでおった? えらく長い間・・見つめおうておったが・・?」

夫 「家老様!? いえ・・別に・・」

高僧 「・・。」

家老 「びしゃごの夫よ・・本当か?」

夫 「はい!」


  その時・・

  高僧が・・


高僧 「家老殿・・この者(夫)は・・ワシにイカサマを持ちかけて来たのじゃ・・」

夫 「おい!?」


家老 「高僧殿!それはまことか!?」

高僧 「もちろんじゃ・・相撲の土俵の上は神聖な場・・ワシは必死に拒み・・この男(夫)に仏の道を説いておったのです・・」


夫 「家老様!この坊主の言ってること全てデタラメです! 2日前に、この坊主からイカサマを持ちかけてきたんです!」


家老 「びしゃごの夫よ・・言い訳を言うな。ワシは・・土佐藩山内家を幾度も救った高僧殿を信じる・・」

夫 「そんな~(涙)」

家老 「よって・・・びしゃごの夫!失格!」


  夫は失格になりました

夫 「そんなアホな! 坊主!よくも嘘八丁を!(怒)」


高僧 「あたりまえのことをしただけじゃ・・」  また次回。


この物語はほとんどフィクションです

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