びしゃご 68話 室戸荘
開始直後!
二人はお互いの回しを掴み!
四つ相撲に!
大将 「うっ・・ (力が入らない!) 」
五助 「え? (あれ?大将って・・意外と強くない・・これなら勝てるわい!)」
五助は!
豪快に大将を投げ飛ばしました!
大将 「うわ!」
ガッツポーズする五助 「やった!勝った!おとう!おかあ!勝ったぞー!」
五助の父母 「五助!ようやった!(笑)」
五助は・・ 感動の涙を流しました!
五助 「ワシは・・勝った・・(涙) ワシは大将に勝ったんや・・(涙)」
高僧(行司) 「勝負あり!勝者・・・・・・だれじゃったかの~?」
大将の敗北に・・
観客は・・
家老 「・・・ (やはり大将の膝は相当、悪かったのか・・残念だな・・)」
びしゃご 「あれれ?あなた・・大将が簡単に負けちゃいましたね?」
夫 「バカな・・ワシに99連勝した大将が、五助なんかに簡単に投げ飛ばされたぜよ・・」
村中の女達も・・
村の子供達(男女) 「大将って弱~い! 弱い大人って大きら~い!」
村娘 「な~んだ・・大将ってツマラナイ男だったのね・・五助なんかに負けるなんて格好悪いよ!あんた!(怒)」
おなす 「なんだ?大将の筋肉隆々の体は見せかけかよ・・単なる「ウドの大木」だったのかい・・がっかり興ざめじゃ!(怒)」
おいも 「なんだこりゃ?・・今まで騙されてたよ!コラ!大将! さっさとイカダで紀州に帰んな!(怒)」
老婆 「あぶないあぶない。 危うく・・体を委ねるところだったよ・・」
観客中から落胆の声が・・
敗れた大将の元へ「漁師A」と「紀州からの漁師達3名」が・・
漁師A 「大将!大丈夫ですかい?」
大将 「お前達・・すまない・・負けてしまって・・」
漁師A 「いえ・・。 アイツラ(室戸中の女)・・好き勝手言いやがって!アッシが・・大将の膝が怪我していて相撲を取れる状態じゃ無かったと言います!(大声)」
大将 「言わなくていい・・」
漁師A 「大将・・なぜですかい・・?」
大将 「言い訳するくらいなら、この負けて悔しい思いを糧にするんだ・・。負ける事はツライ事だとな・・。」
漁師A 「ううっ・・大将・・(涙)」
大将の元へ・・
びしゃごと夫が・・
夫は土俵上で、喜びを噛み締めている五助を指差しながら・・
夫 「大将!なんで、あんな五助ごときに負けたんですか?」
大将 「びしゃごの夫よ・・すまないな・・負けてしまって・・おぬしと次で戦いたかったが・・残念じゃ・・」
夫 「大将・・」
その時!大将の膝の怪我に びしゃごが気付きました
びしゃご 「大将!その足で!相撲を取っていたんですか!?(大声)」
大将 「びしゃごさん・・怪我は関係無い・・お前達(紀州漁師)・・行くぞ・・」
紀州漁師達 「へい!カシラ! 足が大変でしょう?肩をお貸しします!(大声)」
大将 「いや、いい・・」
大将は膝が悪い素振りを見せること無く歩き・・
大将と紀州からの漁師達は何処へ・・
大将と漁師Aと夫とびしゃごの・・
会話を一部始終、盗み聞きしていた
室戸中の女は・・
室戸中の女 「ざわざわ・・」
そして・・
村の子供達 「ふ~ん♪やっぱりね♪」
村娘 「大将様・・あなた様は・・お体もお顔も素晴らしいけど・・あなた様のお心は・・それ以上であります・・ワタクシたちはどこまでもお供致します・・(涙)」
おなす 「正直・・あなた様(大将)と五助じゃ・・月とスッポン・・器が違います・・。 ワタシは最初から怪我でもしてるんじゃないかと思っておりました・・(涙)」
おいも 「なんと男らしいお方・・。 ますます惚れもうしました・・。 大将・・あなた様にならば・・ワタクシの身も心も委ねまする・・(涙)」
老婆 「大将が負けたんじゃ・・つまらない・・アタシャもう帰るよ・・・」
大半の女は帰路へ・・
五助 「そんな馬鹿な!」
また次回。
この物語はほとんどフィクションです