びしゃご 61 室戸荘
高僧は凄い勢いで猪鍋を食べていました・・。
肉をガツガツ食べる高僧 「うまいうまい!パクパク!」
びしゃごと夫はそれをじ~と見つめていました。
夫 「くっ!坊主のクセに!あんなに肉を・・(ヨダレ)」
びしゃご 「あなた・・このままでは汁の一滴も残りそうも無いです・・(涙)」
そして・・
ツマヨウジを刺す高僧 「ごちそうさん・・あんまり旨いものだから全部食べてしもうた・・し~し~(ヨウジの音)」
夫 「くっ、ワシとびしゃごの分も喰うなんて!おまんには仏心は無いのか!?(怒)」
高僧 「まあ~まあ~そう言うな・・約束は守る・・。では失礼する・・。」
高僧は何処へ・・
びしゃご 「あなた・・なぜ・・お坊さんに大事な食料を・・?」
夫 「明後日の相撲大会に勝つためぜよ・・。アイツは相撲大会の行司ぜよ・・。」
びしゃご 「まさか・・あなた!?」
夫 「し!声がでかい・・。そうじゃ・・八百長じゃ・・(ニヤ)」
びしゃご 「・・・。」
夫 「どうした?うかない顔して?」
びしゃご 「ズルして勝つなんて・・男らしく無いです!(怒)」
夫 「びしゃご・・ワシがどうやって「大将」に勝てるんじゃ・・。今日の昼のワシと大将の相撲練習を見たやろ?99戦99敗ぜよ・・。八百長は仕方無いんじゃ・・。」
びしゃご 「・・・。」
その頃・・
六助の家の入り口では・・
六助 「アンタか・・ヨメが待ってるよ・・。」
高僧 「フフ・・さようか・・。」
六助は高僧を家の中に入れ・・六助のヨメの前に案内しました・・
六助のヨメ 「待っていたよ・・遅かったじゃないか?」
高僧 「ワシも忙しくてな・・。で?条件は?」
六助のヨメ 「一試合で十分だ・・。」
高僧 「なるほど・・大将との試合だけでいいんじゃな?」
六助のヨメ 「ああ・・他の男共はワタシの相手にならないからね・・(ニヤ) あんまり八百長しすぎるとバレかねないしね・・。」
高僧 「分かった・・では、もう失礼するぞ・・。誰かに見られたら大変だからな・・。六助のヨメよ・・約束は守るのじゃぞ・・。」
六助のヨメ 「米の5分の1かい? ガメツイ坊主だ・・。そっちこそしっかりやるんだよ・・バレないようにね・・(ニヤ)」
高僧 「あたりまえの事をするだけじゃ・・」
そして・・相撲大会当日に・・ また次回。
この物語はほとんどフィクションです