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2009年09月22日(火)

びしゃご 60   室戸荘

 そして。日が暮れ・・夜に・・。(室戸相撲大会は明後日の昼)

  
   ・・・びしゃごの家・・・

夫 「びしゃご♪帰ったぞ♪」

  夫が帰ると・・そこにはお腹が空いてフラフラのびしゃごの姿が・・

びしゃご 「あ・・な・・た・・お・・か・・え・・り・・な・・さ・・い・・」

夫 「びしゃご!大丈夫か!?」

  びしゃごは夫の持っているフロシキに気付きました。

びしゃご 「あなた!そのフロシキは!? もしかして!」

夫 「そうじゃ・・食料じゃ・・。ワシが命賭けで凶暴な熊の巣から・・・・」


  びしゃごは夫を無視して、フロシキを物色。


びしゃご 「すごい!キノコに!お芋に!木の実に!・・肉まで!(興奮)」

夫 「びしゃご!人の話を聞かんかい!(怒)」

びしゃご 「はいはい♪後で聞きますよ♪この肉はイノシシですね♪猪鍋にしましょう♪」

夫 「おお♪猪鍋か?うまそうやの~♪大根もあるぞ♪」

  
  そして、びしゃごは大根トントン、お肉をチョンチョン、お味噌グツグツ、で

  「猪鍋」を作りました。


びしゃご 「おいしそう~(ヨダレ)」

夫 「ほんまにうまそうやの~!ヨダレが飛び出そうぜよ!」


  その時!


高僧 「失礼する・・。」

びしゃご 「お坊さん!」

夫 「なんじゃ!お前は!」


高僧 「いや・・偶然・・びしゃごの家の前を通りがかったら・・うまそうな「匂い」と「音」がしてな・・。」

夫 「何が言いたいぜよ!?早う!家(洞窟)に帰れ!これはワシとびしゃごの食い物じゃ!」


高僧 「肉か~~~?久しぶりじゃ~~~」

びしゃご 「え?でも・・お坊さんって肉を食べたらいけないんじゃ?」

高僧 「それは・・未熟な僧の話じゃ・・。ワシのような・・高僧になれば、話は別じゃ・・。」

びしゃご 「はあ~?」

高僧 「うまそうな・・鍋じゃの~・・・」


夫 「なんぼ、粘っても・・分けんぜよ・・・。」

高僧 「びしゃごの亭主よ・・。どうだ・・取引しないか?」

夫 「キノコとか?お断りぜよ。」


  高僧は人差し指を・・


高僧 「コレでどうじゃ?」

夫 「コレってなんぜよ??」

高僧 「ごっほん・・。ワシは二日後の相撲大会の行司(審判)を任されておる・・。確か優勝賞品は・・米一俵じゃったな?」

夫 「おっ、おまん・・ひょっとして!?」

高僧 「し! 声が大きい・・。」


  高僧と夫は小声で話し始めました・・


夫 「相撲で八百長(誤審)を・・。」

高僧 「そういうことが起こるかもかもしれんの~・・。」

夫 「おまんも悪よの~♪」

高僧 「あたりまえのことをするだけじゃ・・」


  高僧は箸を取り・・鍋を突っつき始めました・・。


高僧 「では・・当然ワシから・・頂くぞ・・」

  高僧は猪鍋を食べ始めました・・


びしゃご 「あなた・・ワタシ達の・・猪鍋が・・(涙)」

夫 「びしゃご・・我慢じゃ。まさか全部は食べれんやろ。米のためじゃ・・」

 また次回。


この物語はほとんどフィクションです

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