びしゃご 60 室戸荘
そして。日が暮れ・・夜に・・。(室戸相撲大会は明後日の昼)
・・・びしゃごの家・・・
夫 「びしゃご♪帰ったぞ♪」
夫が帰ると・・そこにはお腹が空いてフラフラのびしゃごの姿が・・
びしゃご 「あ・・な・・た・・お・・か・・え・・り・・な・・さ・・い・・」
夫 「びしゃご!大丈夫か!?」
びしゃごは夫の持っているフロシキに気付きました。
びしゃご 「あなた!そのフロシキは!? もしかして!」
夫 「そうじゃ・・食料じゃ・・。ワシが命賭けで凶暴な熊の巣から・・・・」
びしゃごは夫を無視して、フロシキを物色。
びしゃご 「すごい!キノコに!お芋に!木の実に!・・肉まで!(興奮)」
夫 「びしゃご!人の話を聞かんかい!(怒)」
びしゃご 「はいはい♪後で聞きますよ♪この肉はイノシシですね♪猪鍋にしましょう♪」
夫 「おお♪猪鍋か?うまそうやの~♪大根もあるぞ♪」
そして、びしゃごは大根トントン、お肉をチョンチョン、お味噌グツグツ、で
「猪鍋」を作りました。
びしゃご 「おいしそう~(ヨダレ)」
夫 「ほんまにうまそうやの~!ヨダレが飛び出そうぜよ!」
その時!
高僧 「失礼する・・。」
びしゃご 「お坊さん!」
夫 「なんじゃ!お前は!」
高僧 「いや・・偶然・・びしゃごの家の前を通りがかったら・・うまそうな「匂い」と「音」がしてな・・。」
夫 「何が言いたいぜよ!?早う!家(洞窟)に帰れ!これはワシとびしゃごの食い物じゃ!」
高僧 「肉か~~~?久しぶりじゃ~~~」
びしゃご 「え?でも・・お坊さんって肉を食べたらいけないんじゃ?」
高僧 「それは・・未熟な僧の話じゃ・・。ワシのような・・高僧になれば、話は別じゃ・・。」
びしゃご 「はあ~?」
高僧 「うまそうな・・鍋じゃの~・・・」
夫 「なんぼ、粘っても・・分けんぜよ・・・。」
高僧 「びしゃごの亭主よ・・。どうだ・・取引しないか?」
夫 「キノコとか?お断りぜよ。」
高僧は人差し指を・・
高僧 「コレでどうじゃ?」
夫 「コレってなんぜよ??」
高僧 「ごっほん・・。ワシは二日後の相撲大会の行司(審判)を任されておる・・。確か優勝賞品は・・米一俵じゃったな?」
夫 「おっ、おまん・・ひょっとして!?」
高僧 「し! 声が大きい・・。」
高僧と夫は小声で話し始めました・・
夫 「相撲で八百長(誤審)を・・。」
高僧 「そういうことが起こるかもかもしれんの~・・。」
夫 「おまんも悪よの~♪」
高僧 「あたりまえのことをするだけじゃ・・」
高僧は箸を取り・・鍋を突っつき始めました・・。
高僧 「では・・当然ワシから・・頂くぞ・・」
高僧は猪鍋を食べ始めました・・
びしゃご 「あなた・・ワタシ達の・・猪鍋が・・(涙)」
夫 「びしゃご・・我慢じゃ。まさか全部は食べれんやろ。米のためじゃ・・」
また次回。
この物語はほとんどフィクションです