びしゃご⑭ 室戸荘
そこに現れたのは、網元の長男でした。
網元の長男 「この男に聞いたが、ソイツは土佐から来たモノらしいやないか!」
漁師A 「若大将・・すいません・・。」
網元の次男 「ま~兄貴、ここはワシの顔にめんじて許してやってくれんか・・。」
網元の長男 「だいたい・・ワシらがクジラをさばいているのに、お前等は酒盛りか!すぐにやめろ!」
若頭 「・・・・。」
漁師達は酒を飲むのをやめ、片付けはじめました。
網元の長男 「片付けが終わったら、すぐにワシらの手伝いに来い。分かったな!」
漁師達 「はい・・。」
そして、漁師達は消え、夫と網元の次男と若頭だけが残りました。
網元の次男 「相変わらずやな、兄貴は・・。」
夫 「なんか、自分のせいでこうなったみたいで、すいません・・。」
若頭 「気にすんな、たぶん兄は役人に報告はせんやろう。」
夫 「そうですか、助かった~。」
若頭 「長男もな、悪いヤツやないけど、最近、この紀州もクジラの取れる量がめっぽう減って、跡継ぎの長男もいろいろと大変なんや・・。」
夫 「そうですか。」
若頭 「さて、みんなも消えたし、ワシらも帰るか。」
夫 「あの~若頭・・わしが泊まるところ、どっかないですか・・。」
若頭 「そうじゃ、ワシの家の納屋があるわ、屋根があるだけマシやろう。」
夫 「ありがとうございます・・。」
夫は若頭の家に行きました。 また次回。
この物語はほとんどフィクションです