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2008年02月11日(月)

びしゃご⑬   室戸荘

若頭  「どこから・・こんな舟で来たんじゃ、理由が知りたいが・・。」
夫  「・・はい・・じつは・・・。」

夫は紀州に来たワケを話しました。

若頭  「女のために、ここで漁方を覚えて、金持ちになるために舟に乗って来たというのか?」
夫  「は~、コレしか無かったぜよ・・。」
若頭  「・・・ははは、その命知らずなトコロが気にいった!役人には秘密にしといてやるわ。」
夫  「ありがとうございます・・。」
若頭  「今から陸に上がって、酒盛りをするがおぬしもどうだ?土佐の漁師の話が聞きたい。」
夫  「はい、よろこんで!」

夫は漁師達の浜に連れて行ってもらいました。
夫は晴れて紀州上陸に成功しました。
そして、その夜・・。

若頭  「今夜はトコトンやるぞー!」
漁師達  「おー!(笑)」

漁師達は浜で飲めや歌えやの酒盛りを始めました。

夫  「じゃん、じゃん酒持って来~い!土佐の男は酒じゃ負けんぜよ!」
漁師A 「おい、あんた、若大将が呼びよったで~。」
夫  「なに・・若頭が・・すぐに行かんと。」

夫は若頭のトコロに行きました。

夫  「どうも、このたびは助けていただき、そのうえこんな席に呼んでいただいて・・。」
若頭  「ははは、気にするな!困ったときはお互い様じゃ!ワシの横に座っているのは、ワシの兄じゃ。兄にお前の事を話したら、兄も気に入ったみたいじゃ!」
網元の次男  「おまえの女のために紀州まで来たアホなとこが気に入ったわい・・。」
夫  「は~ありがとうございます・・・。若頭さんは何人兄弟なんですか?」
若頭  「3人兄弟での~ワシが三男でこの人が次男じゃ・・ところで、あんたを紀州まで来らすほどの女なんやから、びしゃごっちゅう女はよほどの美人なんじゃろうな~・・。」
夫 「そりゃもう、じまんの嫁ですわ!」
若頭  「会ってみたいの~。」
その時、だれかの大きな怒鳴り声が響きました。  
「だれじゃ!そいつは!よそものじゃないか!役人につきだせい!!」
 
また次回。

この物語はほとんどフィクションです

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