びしゃご⑫ 室戸荘
夫が見たものは、20メートルはあるクジラを13隻の船に乗った漁師が捕獲しているトコロでした。
夫 「すごいぜよ・・・。あんなでっかいクジラを!」
漁師達は樽のついたモリをクジラの体中に投げ刺してました。
夫 「な、なんちゅう、無駄のないうごきじゃ・・。」
そして、クジラのうごきが弱まってきたところに、一人のモリを持った若者が舟からクジラの背中に飛び乗り、頭に向かい走りだしました。
夫 「なんちゅう命知らずな・・・。」
そしてクジラの頭にモリを振り下ろしました。
若頭 「南無阿弥陀仏!」
直後、クジラはピクリとも動かなくなりました。その辺りの海は血で真っ赤に染まりました。
夫 「これが・・びしゃごの言いよったクジラの漁法かの~迫力があったの~ ん?感心しちゅうヒマやなかった・・、おーーい!!助けてくれー!」
漁師A 「若大将!おつかれさまです!こんだけでけ~の捕まえたら、網元も大喜びでしょ。」
若頭 「はっはは、そうやな・・みんな!今夜はとことん酒を飲むぞ!」
漁師達 「おー!(笑)」
漁師A 「あれ?あんなトコに小舟に乗った人が・・・。さては、浜に置いてあった舟に酔っぱらいが眠って知らん間に、ここまで流されたんでしょう・・。どうします?」
若頭 「困った時は、お互い様や。」
若頭の舟は、夫の舟のもとに漕いで行きました。
若頭 「大丈夫か?」
夫 「はい~大丈夫ぜよ。しかし・・あなたさん、男前でガタイもえいし、えい根性しちゅうな~。」
漁師A 「そりゃ、この人は若いけど、紀州一の羽刺(モリ打ち)やで~あたりまえやん。・・・ところで若大将・・このオトコは紀州のもんやないみたいですけど、お役人にしらせますか?」
夫 「え~そんな~・・。」
また次回。
この物語はほとんどフィクションです
コメント
「夫の紀州編」 早速、夫のピンチですね!
・・・ロマンスとは程遠そう(笑)
次回も、夫の活躍を楽しみにしています。
Posted by: Anonymous | 2008年02月06日 20:02
先生、しばらくのご無沙汰で失礼いたしました。
やはり月末月初めは何かとバタバタしまして…
しょせんワタシもサラリーマンなんですぅ。
さて。
案外あっけなく紀州沖へたどり着きましたな、夫。
まぁこのお話しは航海記じゃないですからね。
ただ、クジラ漁のリアルな描写には感服いたしました。
なんとまぁ、まるで見てきたかような精密な書き込み!
さすが先生、よう調べてはります。参りました。ナメててごめん(笑)
なお、紀州モンの“微妙な関西弁”もイイ感じですよん。
さぁこの後どんなカタチで夫は紀州上陸を果たしますやら。次回の展開は注目ですね。
Posted by: びぃなす | 2008年02月08日 01:19
「夫の紀州編」にロマンスはありません。早く「夫の紀州編」を終わらせて、室戸岬が舞台に戻さねば・・と思っています。
次回もぜひ見てください!
Posted by: muroto☆soul☆ | 2008年02月08日 16:32
びぃなす殿・・いそがしいさなかにコメントありがとうございます・・。
ふふふ・・まるで見てきたような描写ですか・・ありがとうございます。室戸の図書館で調べたかいがありました!・・ただ紀州のほうの方言が分からないので困っております・・。
次回もぜひ見て下さい!
Posted by: muroto☆soul☆ | 2008年02月08日 16:38
紀州のかたは、
れいぞうこ・・・ではなくて
れいどうこ・・・ですよ。
和歌山の少ない地方弁でしょうけど。
ぞ・・・・が・・・・ど・・・・です。
つれがそうでした。
ご参考にならないでしょうが、
先生、今回も面白かったです。
室戸の歴史が入っているのが、いいですよね
来週を楽しみにしています。
Posted by: ベンツ | 2008年02月08日 23:51
ベンツさんコメントありがとうございます!
ご指導ありがとうございます。ぞがどですね・・・。今後、参考にさせさせてもらいます。
やはり、808ブログとしては、室戸題材じゃないとイカンですよね!
次回からもベンツさんの期待に応えれるようにがんばります!
Posted by: muroto☆soul☆ | 2008年02月09日 18:42